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人の目というのは本当に不思議なものです。同じ場所、同じ空間にいても、見ているものは人それぞれです。たとえ同じものを見ていたとしても、どこを見ているのか、そして、それをどのように認識しているのかも人それぞれです。

先日、お客様から社員の問題意識を高めるにはどうすればよいか、とご相談を受けました。

問題とは「理想と現状のギャップ(差)」のことを指すと一般的に言われています。問題意識を高めるためには、まずは理想の状態を明らかにすることと、現状を正しく認識することが必要です。理想と現状を明確にするために必要なことは「見る目」を持つこと(養うこと)です。

「見る目」を持つ(養う)とは、物事を「多面的」に見ることとも言えます。「多面的」に見るためには、鳥や虫、魚、コウモリのような、様々な目を持ってみることが大切です。

鳥の目広い視点でものごとを見ることです。忙しくなると、目の前のことに追われて、全体のことや周りのことが見えなくなります。忙しい時や大変なときこそ、深呼吸をして全体を見ることを意識すると、新たな解決策が見えることもあります。

虫の目で見るとは、細かく物事を見ることを言います。問題やその原因の把握が抽象的であれば、対策も自ずと漠然としたものになります。細部に目を向けることで、問題が具体化し、的確な原因把握と対策につなげることができます。

魚の目で見るとは、流れを捉えるということです。いわゆる点で見るのではなく、線で見るということです。これまでの経緯やこの先の動向などに目を向けることで、今、何をなすべきか、適切な判断を下すことができます。

最後は、コウモリの目ですが、こちらは逆の立場で見てみることを指します。私たちは、どうしてもいつも同じ方向や立場から物事を見る傾向があります。それぞれの立場が対立することで解決を妨げることもあります。膠着状態に陥った際には、逆の視点から見てみると打開策が見つかるかもしれません。

 

 

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